2022年12月2日 (金野 記)

ソれんのデモは3曲、それは聴かなかった。というのは、ぱいぱいでか美(現でか美ちゃん)/レッツドリーム小学校(2014年MY BEST! RECORDS)以来、本人意向を無視したところでコッチのやりたいことが思う存分出来るいいカモが来やがったと考えたからで、アルバム出しましょう、とすぐに連絡した。この時点でおれが何者であるか彼女は知らないはずだが、2019年12月の禁断の多数決の高円寺路上ライブ映像で、おれはソれんを知っていた。わずか数曲の演奏だがギター持って歌う姿勢が良かった。野球のバッターの構えと打法から打球のスピードや角度が見えてくるのと同じように、優れたミュージシャンはそれぞれの格好を持っていて、その姿勢で出てくる音が決まる。ソれん、この時19歳、その雰囲気を持っていた。ところで、ソれんが禁断の多数決デビューした路上ライブが12月8日、この夜、彼女は長州バーに泊まり、翌9日に世田谷砧公園で行われた草野球に、長州ちからがメンバーであることから訳も分からず連れて来られ、我がチームに加わり、ブーツとスカートのままグラブで守り、バットを持ち打席に立った。ゲーム前の練習で、おれのノックが失敗その強烈なライナー打球を体で受け止めたソれんの姿を思い出し、それもアルバム制作へ動機の1つとなった。なお、当チームのメンバー、川本真琴とは、ここで知り合い、これまた訳も分からず川本真琴アルバム『新しい友達』(2019年)のMV第2弾「ゆらゆら」に参加したのである。

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